すみません、ほぼ自分のための備忘録です。
そして私見です。
マーケティングとは、一言で言うと「モノやサービスを売るための仕組み」です。
実際にモノを売る「クロージング」や「セールス」とは似て非なるものだと思っています。
簡単に言うと、「何もしなくとも自然に売れるようにする」ことです。
かつて、フォードの時代は、商品先行のマーケティングでした。
「モノを作れば新商品になり、勝手に売れる」という状態です。
その後、ある程度モノやサービスが多くなり、類似する商品も多くなってきたため、ただ商品を作るだけでは売れなくなってきてしまいました。
そこで、「他の(類似)商品にない価値をつけた商品を作る」ようになってきました。
見方としては、前時代が商品主導に対し、顧客の目線でモノやサービスを提供するようになったのです。
この頃、有名なマーケティングミックス、4P(Product、Price、Promote、Place)が出てきました。
ただ、サービスを享受する顧客としては、ある程度の満足を手に入れたらそれ以上の満足(過剰な付加価値)を重要なファクターとみなさなくなりました。がんばって商品開発しても、他といっしょくたの商品のコモディティ化(一般化)が進んでしまったのです。
がんばっていいものを作っても売れない。ちょうど、今の企業のジレンマに似ています。
そこで、どこの誰に対してどういうメリット・感動を提供するのか、ということで自社製品を差別化するようになってきました。
言葉はずっと昔からある、「Segmentation、Targeting、Positioning」いわゆるSTPです。
自社は大きな市場の中のどこを狙っていくのか。その際にお客様となりうる方は誰なのか。そしてそのお客様と市場に自社をどういう立ち位置で認識してもらうのか。
同じ商品でも、視点を変えて提供するだけで、全く違う感動を与えられることに気づいたのです。
ここらへんは、ゲーム理論にある「ルールを変える」という考え方にも共通してきます。
STPを徹底的に行い成功した日本国内で最も有名な例は、多分アサヒビールの「スーパードライ」でしょう。
(詳しく知りたい方は検索してみてください)
また、ポジショニングが重要になるため、企業自体の評判・社会的活動も非常に重要になってきます。
よく言われる「ストーリー作り」にも関わってきますが、あの会社の商品だから信頼できる、いいことやっているので少しでも応援してあげたい、という、商品以外のところで商品に価値を感じてもらうのです。
ここらへんから「ブランディング」とは企業自体が作るものではなく、お客様に構築してもらうものになってきます。
なるべく多くのお客様に自社を正しく、そしてより良く評価してもらうことが必要になってくるのです。
なるべく多くのお客様に正しく、より良く評価してもらうためには、現在ではウェブサービスの力が不可欠です。
特にSNSは個人(もちろん起業も可能ですが)の情報発信ツールですので、一般的な評判を知る、という意味では非常に信頼されやすいツールです。
例えば、企業が自主的に出している広告よりも、知っている友達が「すっごい良い~~」と言っている方が説得力が増すことは、このブログを読んでいらっしゃる方はご経験をお持ちだと思います。
(たぶん、Facebookやインスタ、ツイッターから情報を得てご覧になる方が多いと思うので)
そうなると、今度はウェブサービスにおいてキチンと活用できる術が必要になります。
ここまでお読みになった方で、マーケティングを勉強されたことがある方はお気づきだと思いますが、
私はフィリップ・コトラー教授のマーケティングを元に考えています。
コトラー教授は、ウェブマーケティングで必要なものを「5A」として紹介しています。
「Awareness、Appearl、Ask、Act、Advocates」の5つです。
気づかせ、アピールし、検索させ、購入していただき、推奨したいという意欲を湧かせることです。
これを、マーケティング4.0と呼んでいます。
ここからが私の私見です。
マーケティング4.0はかなり新しいマーケティング理論です。
が、その土台になければならないものはその前にある全てのファクターです。
まず、商品が良いこと。
誰に対して、どういう価値を提供しているのかを明確にしていること。
お客様に信頼していただくために企業としてどのような活動を行っているかを明確にすること。
商品価値以上の感動を与えていること。
それがしっかりと確立されている上でこそ、情報が適切な方々に適切に届くようになると思います。
コトラー教授も嘆いていましたが、現在でも商品主導の企業が非常に多いようです。
それでなくとも、お客様のために「作ってあげてる」という意識の企業が多いようです。
ちなみに、これは企業に限ったことではなく、行政サービスや非営利組織に対しても同じことがいえます。
上の分の「お客様・顧客」を「住民」に変えてみるとわかります。
当社としてもまだまだできていない所も多いので、「当社は・・・」とはおこがましくて言えませんが、
少なくとも知識を得ることができたので、今後の方向を考えることはできます。
正しく、今後の企業活動につなげていこうと思っています。
ちなみに、当社としては、お客様に「第3の人間関係(3rd relationship)」を感じてもらいたいと思っています。
家でもない、職場でもない、気楽に自分らしくいられる場所。
他のお客様も、スタッフも、近すぎず遠すぎない、ちょうどいい距離にいられる場所。
そんな「気持ち良い場所」を提供できるよう、みなさんと一緒にやっていきたいと思っています!
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